落ち込んだときに真っ先にすべきこと

メンタル強化

この知識はこんな方におすすめ

  • 落ち込みやすい
  • つらい時や何もやる気がしない時がある
  • 負の感情も前に進む力にしたい

落ち込んだ時にまずすべきこととは?

落ち込んだ時に真っ先にするべきこととは何でしょうか。

僕は最近はそれほど落ち込むことはなくなりましたが、昔よく人前に出ていた頃は結構頻繁に落ち込んでいました。やはり、不安やストレスというものは人間を落ち込みやすくしてしまいます。ストレスがかかればかかるほど人間はストレスに弱くなってしまいます。
何かに一生懸命頑張っている人が戦っている人、あるいは、仕事なので足を引っ張られている人は、どうしてもメンタルを病みやすくなる可能性もあるわけです。
ネット上で叩かれたことが原因で自殺してしまうというような悲しい出来事もあるように、人間は落ち込んだ時には本来の力を発揮することができないので、目の前の問題を乗り越えることが難しくなってしまいます。

では、皆さんがもし落ち込んだ時にはまずどうすればいいのでしょうか。
普通に考えると、すぐにでもその落ち込んだ状況を解消したいとか、落ち込んだメンタルを何とか直したいと思うはずです。
これ自体は問題ありませんが、落ち込んだ時に、その落ち込んだ気持ちは良くないものだからすぐになんとかしないといけないと思ってしまうと、落ち込むこと自体が怖くなってしまいます。
そんなデメリットもあるので、今回は落ち込んだ時にまず最初にするべきことを紹介します。
その落ち込んで自分を使って利益を得ることです。その利益を得てから、ゆっくりとその落ち込んでいる気分を直せばいいのではないかという少し変わった提案をさせてもらいます。

ネガティブな感情のメリット

以前も紹介しましたが、他人に対する怒りの感情などには勇気をアップする効果があったり、頭の回転を速くする効果があります。罪悪感には倫理感を増幅させる効果があるということも分かっています。
不安を感じやすいということにもメリットがあり、集中力や警戒心を高める効果があるということが分かっています。何かに向かって取り組んだり準備をしている時には、不安の感情というものは割と良い方向に働くことがあるということです。
さらに、悲しみの感情には人間の嘘を見抜く能力を高めてくれるという効果もあります。悲しんでいる人は騙されそうな気もしますが、意外と嘘を見抜く能力が高まっているということです。

ネガティブな感情のメリット

  • 怒り:勇気の増幅・頭の回転を速くする
  • 罪悪感:倫理感を増幅
  • 不安を感じやすい:集中力や警戒心を高める
  • 悲しみ:嘘を見抜く能力を高める

このようなネガティブな感情がどのように役に立つのかということを知らないと、今ひとつその効果を発揮することはできません。

落ち込んだ時には・・・

人間が気分が沈んでいる時にやるべきこととは・・・
気分が落ち込んでいる時には注意力が高まります。特に細部に対しての注意力が高まり物事を細かく分析することができるようになります。
なんとなく分かるとは思いますが、落ち込んでいる時にはちょっと言われた細かいことが気になったりすることもあるかと思います。
これは分析能力が高まっているので細かいところに目が向いているわけです。
ですから、落ち込んだり沈んでいる時にはその対象に目を向けるのではなく、自分が解決したい問題や仕事に対するテーマなどに目を向けるようにすればいいわけです。
僕の場合であれば、落ち込んだりやる気がしないという時には、データや数字と向き合うようにしています。そうすることで、細かいことに対する分析力が高まっているので、良い結果につながることが多くなります。
それを実感できると変な話ですが落ち込むことさえも楽しくなってきます。

悲しい気分の時ほど他人の嘘に騙されにくくなったということも分かっていますので、例えば、彼氏の浮気がバレて彼女がとても悲しい気分になって彼氏に問い詰めている状況で考えると、そんな時の方が彼氏の嘘を見抜きやすくなっているわけです。
悲しんでいる自分のパートナーに対して嘘をつくのはやめておいた方が賢明です。これは当然人道的にも間違っているとも思いますし、嘘ついても見破られる可能性が高いということです。
他にも空間認知能力が高まるという傾向も確認されています。
ですから、嘘を見抜く能力、データを見る力、空間認知能力といった点で、人間は気分が落ち込んでいる時の方が人間の分析力は高まるということです。

落ち込んでいる時:分析力が高まる

ポジティブな気分の時は・・・

逆に、ポジティブな気分についてはどうなのでしょうか。
ポジティブな気分の時には、大局を見る力が増幅します。一歩引いたところから大きな視点で物事を見る力が高まります。
ですから、将来のことや大きなビジョンを考えたりすることに向いています。
さらに、クリエイティビティが上昇し創造力を発揮して大きな物事を見ることができるようになります。

つまり、ひとつの点や細かいところ見るのは悲しい時、大局を見て遠い未来や創造力を求める時にはポジティブな気分の時にするのがいいということです。

感情のメリットを理解し使い分ける

そういう意味では、何か新しい企画や新しい発想が欲しい時にはポジティブな気分の時にしたほうがいいし、逆に、物事を作り上げたり分析するということはネガティブな気分の時にするのがいいということになります。

私の場合であれば、自分のいい時には記事のテーマを考えることが多いですし、逆に、落ち込んだり気分が乗らないという時には、データを見て過去の分析をするようにしています。
この両方を上手に使うというのが大事だと思います。
長期的な視点で物事を見たい時にはポジティブな視点で考えて、短期的な問題に関しては少しネガティブに考えた方が、長期的には面白いことを考えることができるようになり、短期的にはネガティブに考えることによって分析力が高まり足元をすくわれることが少なくなります。
どちらがいいとか悪いということではなく、上手に自分に合った使い方をするようにしてください。
ネガティブな感情もそのメリットを知ることで上手に使うことができるということを覚えておいてください。

ただし、間違えないでいただきたいのはずっとネガティブな感情のままいることはよくありません。ずっとネガティブな感情のままでいると、脳の記憶を司っている海馬が長期的なストレスにより萎縮してしまうということが分かっています。
常にポジティブだというのも常にネガティブだというのもいいものではなく、両方をバランスよく使っていくことが大切だということです。

落ち込んだ時には何かを分析し結果に繋がりそうなものを手に入れてから、それからゆっくりと自分のメンタルを元に戻すことを考えるのがいいのではないかと思います。
僕も落ち込んだ時にはまずは分析をして、そこからエクスプレッシブ・ライティングで自分がいま感じている感情をひたすら紙に書き出すということを10分ぐらいタイマーをかけて行うようにしています。
メンタルを落ち着かせるのは一旦分析をしてからでもいいのではないかということです。
是非参考にしてみてください。


エクスプレッシブ・ライティング とは

エクスプレッシブ・ライティング(Expressive Writing)とは、自分の深い感情や考えを紙に書き出す行為です。この方法は、心理的な健康やウェルビーイングを高めるために利用されます。ジェームズ・ペネベーカー教授によって提唱されたこの手法は、特にストレスやトラウマ体験を持つ人々に対して有効とされています。

エクスプレッシブ・ライティングを行う際には、一般的に以下のようなステップで進められます:

  1. 自分だけの安全な場所と時間を設定する: 邪魔されずに心を開放できる静かな場所と時間を選びます。
  2. 書くトピックを決める: 自分の感じている感情、特に心配事やストレスの原因となっている出来事に焦点を当てます。
  3. 率直に書く: 批判や文法の心配をせずに、その瞬間に感じていることを正直に書き出します。これは個人のための書き込みなので、公開する必要はありません。
  4. 定期的に実践する: 効果を最大限に引き出すために、数日間連続して、毎回約15〜20分間行うことが推奨されます。

エクスプレッシブ・ライティングの利点は多岐にわたります。心理的な負担やストレスの軽減、感情の整理、自己理解の向上、さらには免疫機能の強化にも影響を及ぼす可能性があります。この練習を通じて、個人は自分の内面と向き合い、感情や経験をより深く理解することができるようになります。