大人でも間に合う【脳細胞の増やし方】

健康・ダイエット

この知識はこんな方におすすめ

  • 何歳になっても脳を成長させたい
  • 頭の回転を良くして仕事や勉強を効率良く行いたい

脳細胞は大人になってからも増やせる!

今回は脳細胞の増やし方について紹介したいと思います。

昔流行った脳細胞の理論としては、人間の脳細胞というものは生まれた瞬間に数が既に決まっていて、そこから歳をとるごとに減るだけだと言われていました。
ですから、人間の脳は年齢とともに衰えていくだけだと言われていましたし、そんな話を聞いたことがある人もいると思います。

この考えはかなり前に覆っていて、実は、とある物質によって人間の脳細胞は増やすことができるということが分かっています。

しかも、このとある物質はサプリなどで摂る必要もなく、僕たちの日々の行動で自然と増やすことができるものです。
今回はそんな方法について解説したいと思います。

脳由来神経栄養因子(BDNF:Brain-Derived Neurotrophic Factor)

脳由来神経栄養因子(BDNF:Brain-Derived Neurotrophic Factor)という物質があり、これは簡単に言うと、脳細胞や脳神経に働きかけて脳を発達させてくれるタンパク質です。

これは人間の頭を良くしてくれる物質として結構科学的にも取り上げられることが多いもので、よく魚の脂によって頭が良くなるという話を皆さんも聞いたことはあると思いますが、そんな中でも科学的にその効果が確認されているのが脳由来神経栄養因子という物質です。

これは人間の脳に対してエネルギーを供給してくれるような意味合いも持っていますので、これを上手に増やすことによって脳が発達して、それによって頭の回転が速くなったり発想力が高まったりしますし、脳細胞や脳の新しい神経を増やすことに役立ってくれるので新しい経験から学ぶ力も高めてくれる効果もあるのではないかと言われている素晴らしい物質です。

この脳由来神経栄養因子というものは残念ながらサプリで補うことはできません。
ご存知な方もいると思いますが、人間の脳には血液脳関門というものがあり仮にサプリで栄養を摂ろうとしても人間の脳にまでそれが行くことはありません。

では、どのようにしてその脳由来神経栄養因子を増やせばいいのかということを今回は紹介したいと思います。

このポイントとしては6つありますが、全体を通して重要になるのはこの脳由来神経栄養因子を増やすためには運動が大切だということです。

ですから、僕たちは体を動かすことによって頭が良くなるということが分かっているわけです。

これについてはどんな運動でも効果があると言われていますが、とはいえ、社会人になってからはなかなか忙しくて運動をする時間が取ることができないというような人も多いと思います。

今回はできるだけ短時間で頭を良くするという効果だけに目的を絞って運動をするとしたらどのような運動が良いのかということを考察してみたいと思います。

脳由来神経栄養因子を増やしてくれる運動

では、頭を良くしてくれる運動の特徴を6つ紹介させてもらいます。

ポイント1 :自分が楽しむことができる運動

脳由来神経栄養因子を増やしてくれる運動の特徴が分かっていて、その1つとしてはまずは自分が楽しむことができる運動だということです。

これは体を動かすことによって脳の報酬系が活性化して、それによって脳由来神経栄養因子はより分泌されるということが分かっています。

普通に体を動かすだけでもテンションが上がるというのは何となく皆さんも分かると思います。
ですから、どんな運動をすることでも脳由来神経栄養因子は分泌されるわけですが、どうせするのであれば自分自身が楽しむことができる運動をした方がこの脳由来神経栄養因子も分泌されやすくなりますし、楽しんでできるわけですから続きやすくもなるわけです。

脳を鍛える目的も考えるのであれば、苦しくて嫌だ嫌だと考えながらするような運動のレベルでなくても構いませんので、自分が楽しむことができるようなそんなにきつくない運動から始めることがいい方法だと思います。

ですから、まず1つ目のポイントとしては運動を楽しむことということになります。

ポイント2 :失敗率の高い運動

続く2つ目のポイントとしては、これは先ほどのポイントと矛盾しているように感じるかもしれませんが、失敗率の高い運動を選ぶことです。
失敗する可能性の高い運動を選ぶことということです。

例えば、筋トレをしようとして腕立て伏せをするとなると失敗はしないと思います。
それがスクワットや腹筋であってもすることができると思います。
これは逆に言うと、その失敗をしないということによってただの作業になってしまい興奮度が少ないということがあります。

そのような運動ではなく、何かの技を学んだりしないといけないというような自分が上達しないとできるようになれない運動の方が効果的だということです。
失敗を重ねながらも自分の上達を確認することができる運動ということですから、何かのスポーツの方がいいのではないかということです。

ただ単に作業になってしまう安全なエクササイズよりも、このような失敗率が高い運動を選んだ方がより楽しむことができて脳の報酬系が活性化しますので、脳由来神経栄養因子は分泌されやすくなり脳の成長を促進してくれるということが分かっています。

もちろん、ランニングマシンなどでもこの脳由来神経栄養因子は分泌されるわけですが、ボルダリングやサーフィンや格闘技などといった失敗する可能性がある程度あるものや自分に少しリスクがあるようなものの方が脳には良いということです。

ですから、2つ目のポイントとしては、少し危険な失敗率が高い運動を選ぶことということになります。

ポイント3 :毎日できる運動

そして、3つ目のポイントとしてはできるだけ毎日運動をしてください。

これについては様々な先行研究により、週に2回から3回の運動をするよりも、少量でもいいので毎日運動をした方が脳由来神経栄養因子が分泌されやすいということが分かっています。

ですから、もちろん運動の目的によっても変わってくるとは思いますが、脳細胞を増やしたいとか、仕事で成功するために集中力を高めたい、勉強の効率を上げるために運動をしようと考えているのであれば、ハードな運動を週に2回とか3回行うよりも毎日行うことができるレベルの運動を継続した方が脳には効果があるということになります。

3つ目のポイントとしては、できるだけ毎日行うことができる運動を選ぶようにしてほしいということです。

ポイント4 :HIITを取り入れる

自分はボルダリングをしたいわけでもないし格闘技を学びたいわけでもなく、脳を鍛えていくためにできるだけ簡単にできる運動を知りたいっていう人もいると思います。

そんなできるだけ簡単に行うことができて脳由来神経栄養因子を効率よく分泌することができる運動としてはどんなものがあるのかと言うと、やはり、HIITを取り入れるということになります。

このHIITは、おそらくは現存する運動の中で最も効率よく脂肪を燃焼させてくれて、アンチエイジングになったり心肺機能を高めて疲れづらい体を作ってくれる運動になります。
これは20秒間全力で運動して10秒間休むというのを繰り返す運動になります。

これには脂肪を燃やす効果だけではなく脳由来神経栄養因子の分泌も促進してくれるということが分かっています。

ですから、長い運動をダラダラと行うよりもきつい運動を短時間に行うことによって脳由来神経栄養因子が分泌されやすくなるということです。

ちなみに、これは2分間だけ全力疾走するというものでも結構です。
2分間の全力疾走がきついという場合には、僕もしているようなバーピージャンプを20秒間全力で行って10秒間休むというのを4セット行うだけで合計で2分間になりますので、これを毎日行うだけでも十分に脳に対しても良い効果があります。

ですから、少量の運動でもいいのでできるだけ毎日行うということと、どうせこの少量の運動を行うのであればHIITのようなきつい運動を行うようにすることで脳は成長しやすくなるということです。

1日に2分ぐらいであればできると思いますので、参考にしてみてください。

ポイント5 :複雑な動きをする運動


そして、5つ目のポイントとしては、できるだけ複雑な動きをする運動を選ぶようにしてください。

2004年の研究を見てみると、これはマウス実験ではありますが、マウスの脳内にどれくらい脳由来神経栄養因子が分泌されるのかということを調べる実験を行っています。

マウスにただただ走るだけという単純な運動をさせた場合と少し頭を使わないといけないような複雑な運動をさせた場合で比べていて、複雑な運動をした場合の方が脳由来神経栄養因子の分泌は促進されていたということが分かっています。

ですから、ただただ全力疾走で走るというよりはバーピージャンプのような動きが出来るだけ多い運動をした方が効率的ですし、もっと頭を使うようなスポーツなどでもいいと思います
バスケットボールやフットサルのような激しく走ったりしないといけないし頭も使う必要があるというような運動をした方が脳にとっても良い効果があるということです。

バスケットボールやフットサルとなるとメンバーを集めないと出来ませんし、なかなか毎日するというのも難しいと思います。
このようなスポーツでないとダメというわけではありませんが、どうせするのであればできるだけ動きは複雑にしたほうがいいというのが5つめのポイントでした。

ポイント6 :屋内よりも屋外の運動

最後の6つ目のポイントとしては、これは少し面白いポイントだと思いますが、どうせ運動するのであれば屋内よりも屋外の方が良いのではないかというものです。

屋外で運動した方がの脳由来神経栄養因子が分泌されやすいのかと言うと、それに関しては少し怪しいところではありますが、脳由来神経栄養因子を作り出すためにはビタミン D が必要だということがあります。

基本的には太陽の光を浴びないと人間はビタミン D を作り出すことができませんので、そのような意味では、散歩などでも結構ですので、できるだけ屋外に出る習慣を作っておいた方がいいのではないかということになります。

僕もどちらかと言うとそんなにアウトドアな方ではありませんし、家で本を読んでいる方が多いので、できるだけ日光を浴びるようにしつつもビタミン D はサプリで補うようにはしています。

いずれにしても自然に触れるというのは人間のメンタルにとっても非常に良い効果があるということはわかっていますので、どうせ運動をするのであればできるだけ屋外で行った方がいいというのは間違いないと思います。

今回はそんな6つのポイントから皆さんの脳細胞を増やすための方法について紹介させてもらいました。

ポイント1 :自分が楽しむことができる運動

ポイント2 :失敗率の高い運動

ポイント3 :毎日できる運動

ポイント4 :HIITを取り入れる

ポイント5 :複雑な動きをする運動

どうせ運動するのであれば効率よく行いたいものです。
特に、屋外でHIITをすれば、アンチエイジングにもなり脳細胞も増えて頭が良くなる上にメンタルも向上します。
ぜひ参考にしていただけたらと思います。

効率的に運動の効果を得るためのおすすめ

運動で人生を変えるためのおすすめ本

今回のおすすめの本としては、もともとはそれほど運動をしなかった僕がここ数年でかなり運動するようになり、それにより大きく人生が変わったわけですが、そのきっかけにもなった本を書かれているハーバード大学の医学部の先生がいて、その方のおすすめの2冊を紹介しておきます。

こちらは今回紹介したのの脳由来神経栄養因子についての研究もまとめてくれている非常におもしろい本で、僕はこれで人生が大きく変わりました。

どうせ運動するのであれば屋内よりも屋外で行った方が、人間は自然に触れることによってメンタルが安定したり様々な効果があるという話を紹介しましたが、こちらの本ではその自然がどれだけ素晴らしい効果を僕たちにもたらしてくれるのかということを教えてくれます。