痩せないし老化する!ランニングの真実

健康・ダイエット
running

科学的には当たり前のような話ですが・・・

ランニングでは痩せません

しかも、痩せないだけでなく老化が進んでしまうという事がわかっています。

長時間の有酸素運動は老化を促進する

有酸素運動で健康になろう!とよく聞きますが、方法によって結果が変わってくるという点が大事です。
特に、マラソンやランニングといった長時間の有酸素運動は危険です。

気分は良くなりますから、例えば、うつ病の治療の一助としてマラソンをするのであれば意味がありますが、そういったケースでなければ意味がないというの現代の科学的な見方です。

長時間の有酸素運動は老化が促進されてしまいますし、そもそも有酸素運動自体あまりカロリーを消費しないので痩せません。
短時間の高強度な有酸素運動は効果があり、アンチエイジングにも効きます。
つまり、有酸素運動は短時間で心肺機能を鍛えて疲れづらい体をつくって日常生活での運動量を増やすことによってカロリーを消費するという戦略が大事です。
有酸素運動さえしていれば良いということではないという意味です。

45分以上の有酸素運動をおすすめしません

45分以上の有酸素運動にはネガティブなことが生じます。
コルチゾールというストレスホルモンが出て、これにより食欲を増進させます。ですから、気分を良くするためにランニングをするのであれば結構ですが、ランニングで痩せようとするのは食欲と戦う方法ともいえますので止めたほうが良いです。

有酸素運動で生じる活性酸素が老化を促進させます。
運動をしないと体の細胞の中にあるミトコンドリアという酸素をもとにエネルギーをつくってくれる細胞器官が怠けてしまいエネルギーを生み出さなくなり老化につながります。短時間の有酸素運動であればこのミトコンドリアを活性化させることに繋がりますが、長時間の有酸素運動は向いていません。

アンチエイジング効果を求めるのであれば高強度の有酸素運動がおすすめです。
これはHIITやタバタ式といった例えば20秒全力で動いて10秒間休むというようなものが良いと思います。

ランニングするぐらいならウォーキングのほうが良い

アンチエイジングのテクニックはいろいろとありますが、ランニングするぐらいならウォーキングのほうが良いです。
走るほどではないけれど少し呼吸があがるぐらいのウォーキングを20~30分程度行うのがアンチエイジング効果があると慶應義塾大学をはじめとする様々な大学の研究で言われています。

つまり、短時間でHIITやタバタ式をするかウォーキングがおすすめです。

ランニングでは痩せないということをいうと、私はランニングで痩せた!という人がいます。
人間の消費カロリーの多くを占めるのはNEAT(ニート)という日常生活の中で使っているカロリーです。普段の階段の上り下りや物を持ち上げたりといった作業の普段人間が日常生活で使っているカロリー消費が1日に500~1,000キロカロリー程度あります。筋トレをしたり心肺機能を鍛えて疲れづらい体を作ることによって代謝を上げることで、この日常生活で使うカロリーを増やしていくほうがはるかに痩せやすくなります。

例えば、有酸素運動で体脂肪を1kg減らそうと思ったら77時間走らないといけません。ランニングの消費カロリーは体重(kg)×距離(km)がおよその消費カロリーになります。ですから体重60kgの人が5km走っても300キロカロリー(おにぎり2個程度)しか消費しません。

女性を対象にした研究でも同様な事が言われています。体脂肪を5kg減らそうと思ったら385時間走らないといけないという結果が出ています。つまり毎日1時間走っても1年以上かかるわけです。どれだけ非効率かがわかってもらえると思います。

でも私は1年以上続けるから大丈夫!と考えた人はそうはいきません。前述したようにランニングをすると食欲が増進されます。長時間の有酸素運動をするとその直後にハイカロリーなものを食べたくなってしまいますから相当な意志の力が必要になります。
運動すると食欲が落ちるという人と運動すると食欲が増えるという人の違いはこの長時間の有酸素運動かどうかの違いということです。

HIITやタバタ式といった運動をしたあとは食欲を感じないことが多いと思います。このようなハードな運動は基本的には食欲を抑制してくれます。ところが、長時間の有酸素運動になるとコルチゾールが分泌されるのでハイカロリーなものを摂取したくなってしまうわけです。
ですから、ランニングをダイエットと組み合わせるのは非効率でしかないということです。

脂肪ではなく筋肉が消費される

さらに悲しいのは、ランニングで消費されるのは脂肪よりも筋肉です。コルチゾールが分泌されるとエネルギーをつくろうとします。エネルギーとして燃やしやすいのは脂肪よりも筋肉なので筋肉が消費されてしまうわけです。
これを防ぐ方法があります。
・・・全く本末転倒な方法ですが、ランニングで筋肉が落ちないようにするには充分な量のカロリーを事前に摂取しておくことです。だから痩せる目的には向かないわけです。

ランニング・モラルハザード

時折、ジムに行くと太るという研究を目にします。ジムに行ってランニングを長時間している人がいます。これがランニング・モラルハザードです。
例えば、今日は1時間も走ったな、だから少しカロリー高いもの食べてもいいかな・・・と考えてしまいます。ランニング頑張ったから少々食べてもまだランニングの効果のほうがプラスだろうという感覚がモラルハザードです。ところが、ランニングではカロリー消費がさほどされませんから実際は摂取カロリーのほうが増えてしまい太る結果になってしまいます。

運動は日常生活での代謝を高める対策として行う

僕が、結構好きなものを食べて飲んでいても太らないのはそのための対策をいろいろしているからです。
例えば、基本的にコース料理を食べる時以外は座りません。部屋にも椅子がなくスタンディングデスクの前にステッパーを置いて仕事をする間も考え事をする際もステッパーを踏んでいて日常の運動量を高めるように努めています。

運動をしたからといって自分に甘くなってはいけないというのがランニングの現実です。

さらには、長時間のランニングは酸化ストレスが多いので体の炎症を起こします。必要以上のコルチゾールにより慢性的な炎症につながりやすいということがわかっています。この慢性的な炎症は体の老化をまねくだけでなく体が炎症から体を守ろうとはたらき脂肪が燃えにくくなります。

ランニングは怪我が多い種目のひとつでもあります。1992年の調査ではランニングによる怪我の発生率は37~56%とされています。これはアメリカンフットボールの負傷率よりも高いぐらいです。性別・年齢・場所とも関係なくすべてのランナーが同様の怪我の発生率でした。

ランニングはとても気持ちよくなります。だから止められなくなる人も多く、ついつい無理をしてしまうわけです。快感があるからこそつい無理をしてしまい怪我をするまで気づかない事が起きてしまいます。だからアメリカンフットボールよりも怪我をする確率が高いと考えられます。
ですから。気分を良くしたりメンタルを落ち着かせるためのランニングであれば良いですが、痩せたい・メンタルを鍛えたい・体力をつけたいという理由でのランニングは本末転倒になってしまうということを覚えておいてください。